帰宅してニュースをネットで見ていたら、OH-6が不時着とあり、その姿見て驚く。
なぜこの状態でまっすぐ立て居られるのか! 事故は不幸と言えど、OH-6はやはり名機。
23時就寝、2時覚醒、4時覚醒、5時起床。
睡眠時間、4時間。
…
上の件。
他の機体なら引っ繰り返っているか、キャビンがひしゃげている。
普通に考えれば同乗者も無事では済まないだろう。
車のソレを考えれば分かりやすいと思う。
しかしOH-6は軽くて堅牢、そして脚の高性能さにより安全な機体であると示した。
…無論、事故は事故であり、起こってはならないことである。
そうであっても死傷者が無かったことだけでも有難いと思う。
なお田んぼに不時着とあるが、
訓練や試験において、急に高度を下げる時は、
まさかの事態に備えて、目視により完全に無人の広い平地や水面を目標にする。
たとえ機体の安全が確保されていても、この用心は最優先であり、
万が一にも巻き込み事故を起こさない為の絶対条件である。
ゆえに、さきのOH-1の事故もそうだったが、
まさかの事態が起こらない場所で試験や訓練は行われる。
…例えそうであっても、あってはならないことであるので、今回の事故は心が痛い。
…さて、
ネットニュースなどで掲載された写真では、
機体から離れた場所に尾部(テールブーム)吹き飛んでいるが見られたと思う。
業界的には、ああ、ケツ叩いたかぁ、と呟くだけであるが、
一般人的にはナンでそんなに尾部がすっ飛んでいるのか?
ソレなのに機体が無事なのは何故か? と思う人もおるやも知れない。
…んで、
誰も気にしていないかも知れないが、チト解説。
飛行試験中エンジン出力を絞り、オートローテションで降下していると言うのは、
以前のOH-1の時とほぼ同じ状況とも言えるので、割愛。
エンジンとローターとの接合を切り、竹とんぼ状態で降下する状況である。
コレはエンジン、ミッション故障などの緊急事態にも無事に着陸する機能の一つで、
ヘリコプター特有の機能と言ってもいい。
で、この機能を確認する為に、わざとエンジン出力を落とす試験があるのだが、
当然ながら、再び上昇する為にエンジンの出力を上げ、
ローターに空気を掴む力を与えて揚力を増して、通常飛行に戻ることが出来る。
車なら、アクセル離して空走したあとに、
加速する為アクセルを踏み込むと言うイメージ。
…残念ながら今回の事故は、何かしらの原因でエンジン出力が戻らなくなった。
ゆえに、降下したままで田んぼに不時着せざる得なかったと言う状況かと。
コレは通常の着陸よりも降下速度は速い。
竹とんぼなのだから仕方が無いと思って欲しい。
…で、
着陸態勢はこんな感じ。
もしかするとお尻着いていたののかもシレン。
そして接地するが、
機体姿勢は地面と平行になるべく機首が下がり、尾部も上がるが、
ローターはヒンジにより接合しているので、その動きは遅れる。
ゆえに後ろのローターはテールブームに当たり、やむなくテールブームは切断される。

さて、この時、ぶっ叩いたローターの回転方向は左回り。
さらにテールローターは機体が回転しないように左側に風を送っている。
(アンチトルクのため、正確にはアンチトルク無しでバランスの為かもシレン)

結果、ローターはテールブームをぶった切りつつぶっ叩くし、
テールローターは右の方へ飛んでいくように風を送っているので、
必然的に切られてしまったテールブームは機体から離れて行ってしまった。
と言う解釈がヘリ屋的にはスグ想像出来るのだが、
このヘンは一般人には良く分からないトコロでは無いかと思う次第。
あれは飛行中にテールブームが千切れていったと言うコトでは無く、
着陸後の衝撃による破損と言うコトを理解して頂きたい。
ゆえに、
ソレだけの状況において、機体の方は不整地でも引っ繰り返らずにまっすぐ立ち、
重量物がキャビン上部にあると言うのに、キャビンは全くの無傷。
搭乗パイロットの腕もさることながら、
元メカニックの思いとしては、OH-6よく頑張ったなぁ、と言う感嘆の呻きが出る。
あの衝撃でローターを支えるマストは真っ直ぐに見えるし、ブレードは飛散しなかった。
やはりヒューズ369は名機だ。
不幸中の幸いだが死傷者が出なかったことだけでも有難いと思う。
そして堅実な原因究明と、今後の事故対策となって頂きたい。
…
朝。
通常起床通常行動。
身体が重く、やや不調。
ただソレだけなので行動に支障なし(w
仕事。
始業前の準備体操前に聞き慣れない鳴き声が聞こえたので見上げたら、
遠目では小っちゃくて雀にしか見えなかったけれど、
双眼鏡で覗いてみたらカワラヒワだった。
なんだか妙に陽気に囀っているように聞こえるモンで、聞いているコチラも少し楽になる。
午前。
修理物件を幾つか。 思ったより進まず。
メインの不具合以外の清掃やグリスアップ等で時間がかかるが、
この辺を丁寧にやらないと後々で悪い影響が出るから、根気よくやる。
午後。
引き続き修理物件だが、久々のちょんぼ(;´Д`)
ベアリングの627のトコロに608を入れ込んでしまった。
外径が全く同じだから、組込終えて、シャフトを突っ込んだ時に間違いに気が付く。
608のほうがガバガバで、どうしてこの差(1mm)に気が付かなかったのか、と頭痛い。
一旦組み上がった物を再度完全分解して608を抜こうと試みるも、超絶困難。
最終的に諦めて、新しい部品と交換と言うコトになったorz
…おかげで若干メンタル凹み気味で退勤(苦笑
帰宅。
気が抜けたら、肩腰が痛くゴリゴリ硬い。
集中しすぎて無理な姿勢を続けすぎたかなぁ、と反省する。
やはり一呼吸有るくらいの余裕を持って作業にあたるべき(;´д`)
…取り合えず風呂で暖めて身体をほぐそうか、
と風呂にお湯を満たしている間に、ネットで情報を見始めたら、OH-6不時着とか…
徳島空港のゴーアラウンドがあったりと、航空機事故が積み重なってきているから、
もっと大きいのが来るのかも知れない、と戦々恐々。
…とは言え私個人ではナンとも致しようが無いコトで…
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