« Depression Rites : normal condition | トップページ | 今日のチィーナさん »

2010年5月 9日 (日)

スピーカーセレクター感想 …買ってはいけないモノ

深夜なのですが、眠れないのでチョット色々はじめてみました。

せっかくスピーカーセレクターが3台も揃いましたのでレビューというか、感想を。

と、
行きたいところなのですが、今回ははじめに結論を言います。

LAXMAN AS-55以外は買ってはいけない、です。

では、実用状態での写真から行きましょう。

Dscf2352

遠目ですいませんが、左から順に、
LAXMAN AS-55
COSMOWAVE AST-SP3TG
フォルテシモオーディオ F-2B

スピーカケーブルはフルでYラグ使用で取り付けています。

AST-SP3TGとF-2Bには、かさ上げの為の脚を取り付けて、重りに鉛を乗せてます。

まず、脚を取り付けた理由は、Yラグを取り付けると配線が下側に来るので、
そのままではテーブルとの間隙が少なくて取り付けられない為であります。

そして、鉛の重りが必要なのは、ケーブルをフル装備すると、
ケーブルの重みで本体が後側に引っ張られて、前面が浮き上がってしまうからです。
特にF-2Bは軽いので最悪、重い太線ケーブルなど取り付けると落ちてしまうでしょう。

一応背面も見てみましょう。

Dscf2359

AS-55は端子が横に並んでいるのでケーブルを上向きに取り付けられます。
それ以外は上下に列ぶのでYラグ端子ではどうしても下側の間隙が必要になります。
…これらのモノは全てバナナプラグを使えという事でしょうか。
例え素線のままでも、取り付ける時は上下方向しかありません。
そう言った意味では不便極まりないです。

まずLAXMAN AS-55から見ていきます。

Dscf2354

通常状態でフル装備でも安定して設置できます。
特にケーブルは全て上向きに装着できるので便利です。
他と比べると3チャンネルに対して大きいように思えますが、この方が確実です。

Dscf2361

後側です。
取付に無理なく整然と並べられます。
各チャンネルごとに横から順番に取り付けているので識別も楽です。

Dscf2363

斜め後方より見ました、整然と列んでいます。
端子取付ノブが大きくバナナプラグ対応です。
さらに隣同士接触しないようにガードがされています。

Dscf2367

Dscf2362

アップにしてみました。
取付端子のノブが大きいので指でしっかりと締め付ける事が可能です。
私の使っているYラグは8mm対応のモノなのですが、
取付ノブが十分な大きさ持っていますから端子がはみ出る事がありません。
さらにガードもしてあるので不意の短絡もありません。
何より、1つのパテーションで1ペアのスピーカー分に割り振られているので、
ケーブル交換のさいにはイージーミスなど起こすことなく取り付けられるでしょう。
(ちなみに8mmを使用している理由は、大型スピーカーや、ケーブル穴6mm径の端子、
アキュフェーズアンプなどのコネクターでは8mm以上でないと
取り付かない物が多からであり、Yラグ6mmだけでは対応しにくい物が多い為)

LAXMANのAS-55はユーザーに対して十分考えて設計してあると思えます。

次にCOSMOWAVE AST-SP3TGを見ましょう。

Dscf2355

正面、ウリン材で脚を作ってかさ上げしています。
横の黒いのが本来の脚です。

Dscf2356

前方上から。
鉛の重りがないと前面が浮き上がる為、仕方なく乗せています。

Dscf2364

後方から見てみました。
左から順に、
R3、R2、R1 センターR、センターL、L1、L2、L3のスピーカーケーブルを接続しています。
センターはアンプからのケーブルになります。

Yラグはどうしても上下でしか取り付く事が出来ないので、
下側の間隙を確保する為にも、後付の脚でかさ上げする必要があります。

Dscf2368

斜め後方からはこの様な感じになります。
取付端子ノブが小型なので指で強く締め付けるのは困難で、プライヤーが必要です。
もう少し長めの高級な端子を使ってくれると楽なのですが、コストダウンでしょうか。

Dscf2366

端子部のアップです。
Yラグ8mmではやはり小さく感じます。
しかしながら端子間の幅は十分あるので短絡する可能性も少ないと思います。

次にフォルテシモオーディオ F-2Bを見てみましょう。

Dscf2357

正面です。
セレクターノブや、識別の為の表示がしてあり高級感があります。
取り敢えず2チャンネルタイプなので大きさも小さめです。
脚は圧縮材を用いてかさ上げしました。
本来は四角の平たいゴム脚が付いています。当然このままではYラグが取り付きません。

Dscf2358

斜め上方から見てみました。
鉛1つでも十分ですが、本体が小さく軽い為に、用心の為に2つ乗せています。

Dscf2370

後方からです。
コレは左からアンプR、RB、RA、アンプL、LA、LBの順に並んでいます。
これはチョット取付間違いを起こしそうな配置の仕方です。
また、端子間の密集度がギュッと上がっています。
小型化を目論んでの事と思いますが、確実にバナナプラグ専用というような有様です。

Dscf2372

斜め後方からです。
取付端子のノブは比較的摘みやすく出来ていて十分締め付ける事が出来ます。
しかしながら、ここでは大きな欠点があります。

Dscf2371

アップにするとよくわかります。
端子間があまりにも近すぎる為に8mmのYラグでは短絡を起こしそうです。
左から2番目のモノは6~8mm対応ラグなのですが、3と4では8mmなので、
上手く真っ直ぐに挿入してしっかり締め付けないと直ぐ短絡してしまいます。
また、端子穴が6mm径の物を使っていますので6mmYラグは挟む事が出来ません。

残念ながら使い勝手を考えた設計とは思えないお粗末な仕様です。

下位機種では端子孔径は5mmのようですが、端子自体のグレードが落ちます。
…どちらを選んだとしても、おそらくはこの端子間の間隙は少ないと思われます。

以上、スピーカーセレクターについての感想でしたが、
コレから購入されるような方には参考になればと思いました。

フォルテシモオーディオさんでは特注も出来るようなので、
使い勝手を重視した仕様を頼み込めば、また違った物が出来るかと思います。

ただ、現状を鑑みた場合、
多少値段が張ったとしても現状ではLAXMAN AS-55の購入をお勧めします。
…やはり、長きに培われた経験と信頼が製品に表れたと結論づけたいと思います。

追記)10/08/15
リクエストがありましたので、音質を比較する変わりに内部構造を写真に撮りました。
以下「続き」より見て頂いて、参考になさってください。

では、内部の写真を掲載したいと思います。

LAXMAN AS-55は構造が少し複雑で分解には一手間かかりました。

Dscf3225

見ての通り、セレクターが大きく接点が保護されています。
また、配線は制振シートが貼り付けられた上にタイラップで束ねてあり、
配線に対する振動対策が施されています。

Dscf3226

アップにしてみました。
ハンダは必要最低限しか使われておらず、
スピーカーコネクター側はラグにより銅ネジで接続されています。
配線もAWG18の6N銅線を使っており、
コレを見てもかなり高品質な作りだと言い得るでしょう。

継ぎに、COSMOWAVE AST-SP3TGです。

Dscf3229

中の配線は束ねておらず、バラバラで振動対策等はありません。
セレクタースイッチもカバー等はしておらず簡単な構造です。

Dscf3230

セレクターとコネクターはハンダ付けにより接続していますが、
セレクター側にはサーモフィットチューブで端子部分を保護しています。
どうせならば、コネクター側にもサーモフィットで保護しても良いんじゃ無かろうか?
使用している配線はOYAIDEのUL1430-18の模様。PCOCC-Aの銅線を使用。
…この状態だけ見るとキットで売ってくれれば自分で組み立てそうです。
そうすれば配線をもう少し高級なモノを使えるでしょうに。

最後にフォルテシモオーディオ F-2Bです。

Dscf3227

驚いた事に、AST-SP3TGと部品がほぼ同じモノを使っています。
配線を縒り線にしている程度の差で、ほとんど同じです。
コチラは端子へ被覆等の処置がしておらずハンダの付け方がチョット汚い。

Dscf3228

セレクターの形状がAST-SP3TGとそっくりですが、果たして同じモノか?
配線はF-2Bと同じくOYAIDEのUL1430-18であり、コレは全く同じモノ。
セレクター端子に配線を乗っけてハンダ付けしており、
端子穴に通すといった事はしていない。ただのチョン付けで少しイマイチ。
ただ、端子間が出来る限り最短で、縒り線により振動の影響が少ないコトぐらいか。

音質的には、どうだ! と言うほどの結論は出さないでおくが、
(各機器で音質テストをすれば良いのだが、そこまでの気力がなかった。メンドウで)
これらの状況を見た上では、LAXMAN AS-55がもっとも良いと思われる。

AST-SP3TGにしてもF-2Bにしても、配線は元より、もう少し工夫が必要と感じられた。
値段相応と言うべきかも知れない。

この記事が皆さんの購入の参考になりま下ならば、幸いと思います。

|

« Depression Rites : normal condition | トップページ | 今日のチィーナさん »

オーディオ」カテゴリの記事

コメント

わかりやすいレポート、ありがとうございます。使い勝手については大変良くわかったのですが、肝心な音についてはどうなのでしょうか?

投稿: Mr.X | 2010年8月15日 (日) 03時37分

はめまして、コメントありがとうございます。

音質から言えば3機種とも大差ないと言って良いかもしれません。
ただし、ケーブル長1m変化させただけでも、
その違いを聞き取れる方にはそれぞれの違いが分かるかもしれません。
…残念ながら、私の耳は底まで良くないので、申し訳ないです(;^ω^)

ですが、LAXMAN AS-55と以下の
COSMOWAVE AST-SP3TG、フォルテシモオーディオ F-2Bは、
構造的に別物と言っていいでしょう。

オーディオ機器ととしてみた場合、間違いなくAS-55の方が上です。
AST-SP3TGとF-2Bは構造的にはほぼ同じで、同じ内部配線を使用しています。

コネクターのつくりと言い、セレクタースイッチの作りと言い、
間違いなくAS-55の方が上級ですので、
耳の良い人ならば確実に判ると思います。

後で、この記事の続きとして内部の写真をアップしたいと思いますので、
どうかご参考にしてください。

個人的にはAS-55の方が音質は良いと思います。

投稿: ひろひら | 2010年8月15日 (日) 11時09分

ちょうど、この3機種を検討していました。
中を見ちゃうと・・・お薦め通り、AS-55を手に入れます。
ありがとうございました。

投稿: nGuin | 2010年8月29日 (日) 18時16分

セレクターの基本は各チャンネルが等長かつ最短で接続されていること、次がセレクターの接点。豪華な部材に騙されてはいけませんよ!!

投稿: KA | 2013年11月 9日 (土) 22時58分

KA様、コメント頂きありがとうございます。

個人的な考え方ですが、
内部配線につては高品質の線材を使うという意外に、
振動対策がしっかりされている事が重要と思います。
線長が等しいのはその通りだと思いますが、
最短である必要はないかと考えます。
ソレよりもスピーカーケーブル等の方が室内の取り回しで長くなりがちであり、
その影響に比べれば微々たるモノだと思います。

さらには細い線材や被覆が弱いモノは振動に弱く、
外来の電波等によるノイズにも弱いです。

線材は振動すると、金属結合が弱くなり分子が擦れて自由電子が安定しなくなります。
超精密計測が出来るテスターでなければ確認出来ないほどですが、
微弱な電気を発生し、結果的に抵抗を生みます。

ゆえにより太い線材に振動対策を施したモノが、
音質にはより良い影響があるのではないでしょうか。

接点については接触面積とシールドだと思います。
出来る事ならば金属が酸化しにくいような油脂が施されていれば良いかもしれません。
(SETTENみたいなのが良いのかなぁ、とも思ったりします)

豪華な部材というのは、十分な判断材料でもあります。
すなわち高価なモノを扱っているという状況は、
作業者を含めて品質管理されている、と言うコトです。
例えばハンダですが、電子機器組立技能士などの資格や技能保持者による作業が望ましいです。
この場合、適当なハンダ付けを製品として出せるはずもなく、
見た目にもハンダの量、盛り方、艶が綺麗な状態に出来上がります。
より良い材料を使い、腕の良い作業者が組立て、品質を一定に保つ管理者がいる、
そう言う状態が保てるからこそ高価で豪華な部品を扱えるという事です。
製品を素手で扱っているか、手袋をしているか、と言うコトだけでも雲泥の差です。

以上によりAS-55の方が全てにおいて優れていると感じました。

ご参考になられれば幸いです。

投稿: ひろひら | 2013年11月10日 (日) 07時14分

はじめまして、スピカーセレクターを買うつもりでいろんなサイトを見て回り貴方のサイトにいきつきました。セレクターの中まで分解写真で見せていただきありがとうございます。やはり買うとしたらAS-55以外にないですね。ありがとうございます。

投稿: youichi | 2015年6月25日 (木) 20時29分

youichi様、コメント頂きありがとうございます。
なにぶん数年前の記事ですが、ご参考になれたことを嬉しく思います。

スピーカーセレクターにおきましてはリモコンで切り替えが出来る製品もあるようですが、
全体的な構造として十数年来変化が無い様な気がします。
半導体の無接点リレーなども考えられるのでしょうが、
途中に電子部品があると言うコトだけでも音質への影響が有るのかもしれません。

それと個人的にはハンダの多用は控えるべきかと考えます。
長い目で見るとハンダは腐食したり割れたりして接触不良の原因になりやすいのですが、
それを見た目で予防判断するのは素人では難しいと思います。
ラグ端子ならばナットの緩みや腐食などにより手の感覚や見た目で判断しやすいハズです。

…AS-55の内部写真をもう一度見ていただければ解りますが、
スピーカー端子の配線接続部上にある赤い線に注目してください。
これはスリップインジケーターマークと言って、
この線が端子本体、ラグ、スクリュー等と真っ直ぐになっていなければ、
その何処かで弛みが発生しているという証拠になります。
よって接続部の異常を一目で判断出来る様になっています。

…実はこれ、振動が多い航空機のボルトナット締結手法と同じなのです。
あってはならい事が、もし起こった時、
それを一目で分かるようにした工夫の1つになります。

…これを見た時、
この程度の部品にココまでするか! と唸りました。
見えない場所ほど細心の注意を払うと言うのは本当の職人芸と信じています。

あらためて、youichi様の参考になった記事になれた事を嬉しく思い、
今後とも私以上に良い物を選び抜く目を持たれますことを望みます。

それでは素晴らしいオーディオライフを!

投稿: ひろひら | 2015年6月25日 (木) 22時03分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/536470/48310645

この記事へのトラックバック一覧です: スピーカーセレクター感想 …買ってはいけないモノ:

« Depression Rites : normal condition | トップページ | 今日のチィーナさん »